【透析機器】透析用監視装置コンソールとは

装置の役割と中身

コンソールが請け負う役割は、数としてはそれほど多くありません。
しかしそれは治療の根幹を担うもので、大変重要な役割です。

透析液の供給・交換図
① 透析液の供給・交換:コンソールは透析液をダイアライザに流し、その都度同じ量の「使用済み透析液」を廃棄して、新しい透析液に交換します。東レ・メデイカル社製コンソールは、内部をシリコン膜で隔たれた≪チャンバー≫によってそれを管理しています。透析液の交換システムは装置の開発会社によって違いがありますが、治療効果の大小を決めるのは主に透析時間・血液流量・ダイアライザといったコンソール外の要因ですので、各社コンソールで治療成績に大きな差異は生まれません。

コンソール拡大画像
② 除水:除水ポンプという部品で陰圧(引っ張る力)を掛けることによって、
ダイアライザの膜から血液中の余分な水分だけを抜き出します。

③ 血液を身体←→ダイアライザで循環させる。
④ 温度管理:透析液を体温に近い温度で保つためにヒーターで調節します。
⑤ 回路内の圧力を監視する:主に血液を返す場所 (V側)に掛かる圧力を測定します。これにより、患者さんの血管に負荷がかかりすぎていないかを判断します。また、東レ・メデイカル社製コンソールでは血液を抜く側 (A側)も測定することによって、指定した血液流量が確保できているかを判定します。

今回は東レ・メデイカル社製コンソールに絞り解説させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか。
今回説明した部分は装置のほんの一部ですので、ご不明な点が御座いましたら、所属施設の臨床工学技士へお気軽にお声がけください!