【2022最新版】分かりやすい!オンラインHDFと血液透析の違い(HDとHDFの違い)

HDFとは?

和訳は血液透析濾過と言います。HDFは血液透析(HD)と血液濾過(HF)の利点をあわせた治療方法になります。血液濾過はダイアライザーで血液を濾過して、それと同じ量の補充液を血液回路から補充する治療法になります。通常の血液透析ではあまり除去できない比較的大きな物質の除去を得意とする治療方法です。しかし、電解質や尿毒素などの小さな物質の除去効率はHDに比べて劣っています。

HDは主に拡散という現象、要するに、濃度の高いところから低いところへ物質が移動する現象を原理とした治療で、拡散減少の起こりやすい分子量の小さいもの、リン、カリウムなどの電解質、尿素などの除去に優れています。逆に分子量の大きなものは拡散減少が緩やかになるため、なかなか除去できません。HFは限外濾過という現象、つまり血液に引っ張る力を加えることで、水分や血液中の様々な大きさの物質をまとめて除去する治療です。HDFはその両方の特性を持っています。

HDFの除去特性

それぞれの治療の特徴をグラフ化したものです。縦軸が毒素を除去する能力、横軸が毒素の大きさを表しています。グリーンのHDは小さい分子の毒素除去に優れていますが、分子量が大きくなるにつれて、除去能力が落ちてきます。かたや、ブルーのHFは、除去する物質の分子量が小さいうちは一定ですが、ある大きさになると他よりも除去能力が高くなります。そして、この両方の特性をもつのがHDFで、オレンジ点線のグラフをみると、小さい毒素はHD、大きい毒素ではHFに近い能力を持っていると言えます。