食事療法のポイント

透析がはじまったら、以下のことに気をつけましょう。

透析食のポイント
(1)水分の制限
(2)塩分をひかえる
(3)カリウムの制限
(4)リンの制限
(5)適切なエネルギー・良質なたんぱく質をとる

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(1)水分の制限

腎不全になると尿が出なくなり、体の中に水分がたまります。水分を取りすぎると、むくみ・体重増加・呼吸困難・血圧上昇などの症状が現れ、高血圧・心不全・肺水腫などの原因になります。

■食事中の水分についての工夫 
・水分の多い料理(鍋物、汁物、麺など)を控えめにする 
・調理方法を工夫する(焼き物、揚げ物、炒め物をとり入れる) 
・主食も一食はパンかおもちにする

食事中の水分1日1000cc程度

■飲み水についての工夫 
(飲みものはお茶、氷、ジュース、コーヒー、酒類などで、うがいも含む) 
・氷をなめる 
・お茶を熱くして少量にする 
・湯飲み茶わん、コップを小さくする

飲み水1日500〜600cc

■乾物の水分に注意
わかめ、ひじき、麺類などの乾物はもどして使用しますが、膨らんだ分は水分です。もどしたものを量り、8〜9割が水分と思ってください。 

■その他、水分とみなされるもの
・醤油、酒、みりん、酢、ソース、ケチャップなどの調味料
・こんにゃく、ところてん、寒天、ゼリーなど
とりすぎないようにしましょう。 
うがいでも水分をとっていたなんて知らなかったなあ!

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(2)塩分をひかえる

塩分をとりすぎるとのどが渇き、水を飲んでしまうためにむくみが大変ひどくなります。塩分の制限が水分の制限につながります。患者さんの状態によって1日の塩分量が決められますので、調味料や食品の塩分量を覚えて無理のない減塩食を心がけましょう。 

減塩のポイントを押さえておきましょう。
■味にめりはりをつける
1〜2品に塩分を多く使い、他は薄味にすると食べやすくなります。 塩分がないとおいしくない料理に集中して使いましょう。

■しょうゆや塩などの調味料を控える工夫
・香味野菜を利用する(ねぎやしそ、生姜、にんにくなど)
・香辛料を利用する(ごまや山椒、カレー粉、唐辛子など)
・香りや酸味を利用する(レモンやゆず、すだちなど)
・煮汁にかつお節でとった出汁を利用する。

■「かける」より「つける」
醤油やソースは小皿に入れ、つけながら食べましょう。

■練り製品、加工食品は避ける
竹輪、かまぼこ、ハム、ソーセージ、干物など。

■外食時の注意
自分で塩分調節ができるメニュー(単品より定食もの)を選びましょう。小袋タイプの減塩調味料を持ち歩くのもひとつの方法です。

香りを上手く利用する

■塩分の入っている調味料は計量スプーンの大さじ、小さじを使って量る習慣をつけましょう。 

塩1gに相当する調味料の量
濃口醤油 小さじ1杯強(7g)
減塩醤油 小さじ2杯(12cc)
中濃ソース 大さじ1杯弱(17g)
マヨネーズ 大さじ4杯半(56g)
ケチャップ 大さじ2杯(30g)
甘味噌 大さじ1杯弱(16g)
調味料を
量る習慣をつけよう
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(3)カリウムの制限

カリウムは人間の体の中にも、食べ物の中にもほとんど含まれています。腎臓が悪くなると、余分なカリウムを尿中に捨てることができなくなるため、高カリウム血症をおこし、不整脈や心臓を止めてしまう危険性があります。食事の中でのカリウムをできるだけ少なくする工夫が必要です。  

カリウム含有量の多い食品
果物、豆類、芋類、海藻類、野菜、種実類

■野菜は1日200gを目安に
カリウムは水に溶ける性質があるので、野菜は水にさらすかゆでこぼしてから調理しましょう。それでもカリウムを全て除去できるわけではありません。とりすぎに注意しましょう。

野菜は1日200g

■果物や芋類は1日50gを目安に
特にカリウムが多いバナナ、メロン、キウイは控えてください。

■缶詰のシロップは飲まない
シロップ中にカリウムが溶け出しています。

果物・芋類は1日50g
カリウムの
摂りすぎは危険なんだね
気をつけよう
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(4)リンの制限

血液中のリン値が上がると、関節や血管に石灰化がおこったり、心筋梗塞や脳梗塞などがおこります。また、二次性副甲状腺機能亢進症という病気をおこすこともあります。リンはたんぱく質の代謝産物であり、必要量のたんぱく質を摂ろうとするとリンの値も高くなってしまいます。たんぱく価を低下させないように食品を置き換える工夫が必要です。 

■インスタント食品を控える
リンはほとんどの食品に含まれますが、特にたんぱく質の多い食品やインスタント食品に利用される食品添加物の中に多く含まれています。

インスタント食品を避ける

■低リン食品を利用する
低リンミルク、だしわりしょうゆ、タンパク調整食品など、一般市販品に比べてリン含量が1/3〜1/5以下となるように調整されている食品があります。

■たんぱく質の過剰摂取をさける
たんぱく質の摂取量が制限内であっても、リン含有量の多い食品に偏ったり、お菓子などをたくさんとればリンの摂取量は増えてしまいます。 リン含有の多い食品をチェックしておきましょう。

リンの多い食品をちゃんと覚えておかなくちゃ

リン含有量の多い食品
乳製品、インスタント食品
レバー、豆類、魚卵
加工食品、骨ごと食べる小魚
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(5)適切なエネルギー・良質なたんぱく質をとる

透析患者さんは貧血になりやすい傾向があります。食べ物を充分にとり、血が薄くなるのを防がなくてはなりません。体に力を与る食べ物(ご飯、パン、砂糖、油)と、血の材料になるたんぱく質(卵、肉、魚、大豆製品)を適切に摂り、エネルギーが不足しないように献立や調理方法を工夫しましょう。

調理法によるエネルギーの増え方
ゆで卵(80kcal)→目玉焼き(130kcal)→オムレツ(200kcal)
焼き魚(90kcal)→ムニエル(210kcal)→フライ(280kcal)
ごはん(200kcal)→チャーハン(320kcal)→ピラフ(430kcal)
なす(15kcal)→しぎ焼き(150kcal)→天ぷら(220kcal)

また、栄養バランスに加え、1日の食事のリズムや食品の種類にも注意が必要となります。以下のことを心がけましょう。

■1日3回規則正しく食べる
朝食を抜いたり、夜食を習慣的に食べるのはやめましょう。
■偏食をしない
好きなものばかりではなく、バランス良くたべましょう。
■主食・副食を組み合わせる
トーストだけでなく、おかず類も食べましょう。

3食きちんと食べる

■副食はたんぱく質と野菜を必ず組み合わせる
■料理を幅広く作り、多くの材料を使う
■食品の栄養的な特徴を覚え、食生活にとり入れる
■自分の1日の必要食品量を覚える
食品は、決められた範囲内で摂取するようにしましょう。
バランスよく食べることが大切なんだね

必要食品量を覚える
腹膜透析やシャントについてみてみましょう
透析生活の注意 透析中の症状や主な合併症



厚済会の医療施設ご紹介

現在、横浜市港南区上大岡を拠点とし、
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