2020年8月号 夏場の水分管理について

はじめに

夏場の気温上昇に伴い、汗をたくさんかいた場合など、水分補給が不十分であると、普段は水分の溜まりやすい透析治療中の患者さんでも、脱水を起こします。ですが、必要以上に水分を摂ると、心臓に負担がかかるため、注意が必要です。そこで今回は、夏場の水分の摂り方についてお伝えしていきます。

水分補給の目安

透析治療中の患者さんは、透析後の目標体重(ドライウェイト)が決められていますので、基礎体重+3~5%の体重増加の範囲に収められるように水分量を調節する必要があります。

体に入る水分から、体から出ていく水分を引いた分が体重増加量となります。発汗量が多い場合は、適度な水分補給が必要です。体重を1日の中でこまめにはかり、体重の変化から摂った水分量が適切かどうかを判断する目安としましょう。

水分補給の工夫

ポイント①水分を摂る時はがぶがぶ飲まない
喉の渇きを潤すだけなら、一度にたくさんの水分を摂らなくても大丈夫です。少しずつ口に含み、ゆっくり飲むようにしましょう。

ポイント②氷を時間をかけてなめる
同じ一口でも、水分なら一瞬でなくなりますが、氷は溶けるまで時間がかかります。氷1個は15~20mlの水分量に値します。食べすぎには注意しましょう。

ポイント③汗をかくとミネラルやビタミンも失われます
ミネラルが含まれ、ノンカフェインの麦茶が水分摂取におすすめです。麦茶は透析治療中の患者さんでは控えたいカリウムやリンの含有量が比較的少なく、安心して飲むことができます。
※麦茶(100ml当たり) カリウム6mg、リン1mg

汗をかいてない時の水分補給
水かお茶。汗が出ていない=体からナトリウムが失われないので、水かお茶などでOK。

汗をかいた時の水分補給
スポーツドリンクを少しずつ飲むのもOK。ただし、スポーツドリンクは糖分、塩分があるので、飲みすぎには注意しましょう。
※アクエリアス(100ml当たり)カリウム8mg、塩分0.1g