上大岡仁正クリニックの透析用監視装置が全台、新しくなります!

透析用監視装置が新しくなります。

臨床工学技士のイラスト

当院の透析用監視装置はこれまで約10年間使用しており、経年劣化の影響で度々装置トラブルを起こすことがありました。その対策として、全台を最新の透析用監視装置(DCS-200Si)に入れ換えることになりました。まずは、先行で2024年1月9日(火)から2階・3階透析室の各5台が新しくなります。(場所は、2階・3階のA1~A5)その後、2024年2月12日から残りの全台が新しくなります。

新しい装置になると何が変わる?

①血液回路の構成が変わります。

これまでの血液回路は、空気や血塊を捕捉するための動脈側エアチャンバーがありました。それが新装置になることでなくなります。そのため、体から取り出す血液量が少量で済み、治療後に血液回路に残って捨ててしまう血液も減らすことができます。
コンソールの説明図

②治療中の様々な状態を監視することが出来ます。
コンソールの画面
(1)再循環率測定

脱血側送血で血液が再循環していないかを判定する機能。再循環率が高いと、治療の効率が低下してしまいます。

再循環とは?の説明図

コンソールの画面2
(2)BV計(体外循環血液量計)

透析時間の経過と共に、除水による体の中の水分量の減少率をグラフ表示することで、除水量が多すぎないかの判断材料になります。

(3)血圧測定結果をグラフ表示
コンソールの画面3

→グラフ波形を確認することによって血圧の正確性を判断、また脈の乱れ(不整脈) を判断することが出来ます。

まとめ。

今回の装置入れ替えによる一番のメリットは、血液回路の変更に伴う体外循環血液量の減少です。
外に取り出す血液量を減らすことで、体への負担を減らし、さらに治療後に廃棄してしまう血液の量を減らすことが出来ます。

私達臨床工学技士は、医療機器の専門職として、まず第一に医療機器の安全運用に努めます。そしてさらに、最新の医療知識を吸収し、より患者さんに質の高い透析をしていただけるように今後とも努めてまいります。