厚済会としての医療貢献(社会貢献)への取組:エジプト医療使節団への支援

2024/12/20

厚済会は地域医療への貢献はもとより、国際的な医療分野での貢献活動にも積極的に取り組んでいます。
この度、エジプト・日本教育パートナーシップ(EJEP)の一環であるエジプト人医師訪日研修プログラムにおいて、厚済会に病院管理研修支援のご相談がありました。
EJEPは、2016年2月に日本とエジプト政府が締結した、エジプトの若者の能力強化を目的とした教育分野における国際協力プロジェクトです。

エジプトの医療事情は、日本とは大きく異なり、医療費の患者負担が高く、保険制度も十分に整備されていない状況です。公的医療機関の運営体制にも課題が多く、サービスの質の向上も求められています。
特に、病院運営においては、病院長が医療サービス提供から人事、経理、機材管理まで全てを担っており、多忙を極めている現状があります。 こうした背景から、エジプトの病院長の方々は、日本の病院運営の仕組み、特に病院長の役割や業務分担について深く学びたいという強い意向を持っていました。
そこでこの度、横浜市立大学附属 市民総合医療センターの田村病院長が急な対応にも関わらず、エジプト使節団を一週間受け入れてくださいました。
横浜市立大学附属 市民総合医療センター倉本管理部長、藤本総務課長より病院の管理体制について詳細にご説明いただき、田村病院長より病院における理念や基本方針、病院長としての責務や志、マネジメントの取り組み等を紹介していただく機会を作ることができました。

エジプト使節団の写真1 エジプト使節団の写真2

この度の訪問では、日本の病院長が日々の業務で何を考え、どのように病院の質と安全の向上に取り組んでいるのか、また、日本の病院がどのような体制で運営されているのかについて、具体的な事例を交えながら説明が行われました。
特に、日本の病院における事務長の役割分担や、病院長がどのように意思決定を行っているのかといった点について、熱心な質疑応答が交わされました。
今回の研修が、エジプトの医療体制の改善、特に病院運営の効率化と質の向上に貢献することを願っています。厚済会は、今後もこのような国際的な医療分野での貢献活動を積極的に支援してまいります。

エジプト使節団の写真3

エジプト人医師団の皆様と一緒に。