透析中の症状や主な合併症
透析中に起こりやすい症状

血液透析を行うと余分な水分や老廃物が除去され、電解質が急に補正されるため、体のバランスが崩れ、さまざまな症状がでてくることがあります。これを不均衡症候群といいます。具合が悪くなったら我慢をせず、看護師に声をかけてください。
■全身脱力感
■吐き気
■頭痛
■血圧低下
■手足のひきつれ

不均衡症候群の主な症状
全身脱力感、頭痛、手足のひきつれ
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主な合併症

透析を続けていると、さまざまな合併症が起こることがあります。そのほとんどは、食事療法などにより予防することができます。透析を開始する時点で既に合併症を持っている患者さんは、さらに悪くならないように注意しましょう。 

■高血圧
腎臓の働きが悪くなると塩分や水分が体にたまって血液量が増えるため、血圧が上がります。
また、体重の増えすぎや、腎臓から分泌される血圧上昇ホルモンが増えることが原因の場合もあります。

高血圧

■低血圧
透析中だけ血圧が下がる場合には、体重増加が原因となることが多く、塩分・水分制限をする必要があります。一方、透析を長く続けている場合の低血圧の原因としては、慢性心不全や自律神経障害などや、設定されたドライウエイトが適正でないことがあります。低血圧が続き透析が困難な場合には、血圧を上げる昇圧薬を飲むと楽になる場合があります。

低血圧

■貧血
腎臓での造血ホルモンが不足することで貧血になりやすくなります。人工的につくられた造血ホルモンによる注射薬で、ほとんど解決できます。 また、栄養不足が原因の場合もあります。

貧血

■かゆみ
透析患者さんの皮膚は乾燥しがちで、透析中や透析直後などにかゆみを感じる方が多くみられます。角質の水分保持能力の低下や、汗腺の働きが弱くなり汗がでないことも原因と考えられています。冷暖房を使用する夏や冬、特に湿度が低くなる冬期に症状が出やすくなります。 せっけんでの洗いすぎやこすりすぎに注意し、保湿クリームなどを塗りましょう。

かゆみ

■心不全
水分・塩分のとりすぎが原因で血液量が増え、心臓に負担がかかり、働きが弱くなってしまいます。ひどい場合には命にかかわる重大な合併症にいたります。予防するためには、食事に気をつけ体重増加を少なくすることと、今まで以上に血圧を厳格に管理することが重要です。

心不全

■感染症
透析患者さんは、細菌やウイルスに対する抵抗力が低下しているため、感染症にかかりやすくなります。また、症状が出にくい場合があるため、治療が遅れることもあります。予防と早期発見・早期治療が最も重要です。

感染症

■脳血管障害
脳の血管が破れる脳出血と、脳の血管がつまる脳梗塞などがあります。高血圧や加齢、糖尿病や高脂血症などにより動脈硬化が進むことで引き起こされやすくなります。予防するためには食事療法に加え、血圧や体重の変動を少なくする必要があります。

脳血管障害

■骨・関節障害
カルシウムやリンの代謝障害や活性型ビタミンDの不足による二次性副甲状腺機能亢進症や、骨からカルシウムが溶けだして骨折しやすくなったり、骨や関節の痛みが出現したりします。 予防するためには、食事療法によりカルシウムとリンの値を適正値に保つことにつとめましょう。

骨・関節障害

また、β2-ミクログロブリンというたんぱく質が関節・骨など全身に沈着する透析アミロイド症があります。手首に沈着すると、手の親指から中指にかけて痛みやしびれが出たりする手根管症候群を引き起こします。β2-ミクログロブリン値が上昇しないよう充分な透析を受けましょう。

透析アミロイド症
合併症に
ならないように
気をつけなくちゃ
他の透析生活の注意もみてみましょう
食事療法のポイント 検査データの見方
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